2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

目的を失った策略

ある儀礼に耽溺する部族社会を、目的を失った策略の犠牲になっていると述べたのはレヴィストロースだったが、そもそもインフラを提供して社会の幸福を目指すはずの、半ば公共機関でもあったはずの電力会社の無謀な意思決定によって、経験したことのない不安…

アートセンターなのかもしれない

アートセンターではありませんというタイトルの展覧会の最終日。模索してきたアーカイヴ、プロジェクトの記録、ディスカッション、出版、報告、展示、それらすべてを詰め込んだ場所は、どうみても何かに向かいつつあるもののプロセス程度のものにしか見えな…

僕たちは何を見てきたんだろう

僕たちは何を見てきたんだろう、僕たちは何をしてきたんだろう。ひょっとしたら危険な状態が生まれるかもしれないことは十分に想定できたのに、情報管理だけでなく、意志決定をどうするかさえ明確でなかったなんて。厳しい環境の中で作業しなければならない…

闇の中に光明は見えたか

昨夜はお供を従えて闇の中に。人生史上最も不機嫌なオバサン店員の老舗モツで一杯。二杯、三杯、二軒、三軒と進むうちに、いつしかお供と主人の立場は入れ替わり、新主人の吐露する阿鼻叫喚の地獄絵図に耐えられず、ついついtwitterに垂れ流し。朝、履歴を確…

新橋の闇にまぎれる

今日僕は、新橋の闇にまぎれこむ。新橋は、その昔Tony'sでよく飲んだ。本当によく飲んだ。そのTony'sも、もう今はない。ああ、Tony's。夏、クラッシュド・アイスのギムレット。もちろん、ローズのライムジュースで。でもそれがないなら、サラリーマンたちの…

surfin in the radioactive wave

一人の学生が、ビッグウェーブというカフェを開きたいって。不謹慎でもいいって。大学でやりたいって言うので、学校から処分されるのを怖れて、ネーミングにはダメだししたけど、彼女の考えていたことは間違ってないと思う。彼女の友人には、段ボールで原子…

迷宮、カルブラトール、マヴォ

今回の震災の後、あるテクストを探している。うろ覚えの内容はおおよそ下記。関東大震災時(?)、多くの溺死者で埋め尽くされた隅田川を、橋の上からあまたの民衆が囃したてた。果たして関東大震災だったのか、江戸の大火のおりなのか、はたまた空襲時のこ…

マス・ヒステリア

コッチに正しいことがあるよって言われて、ワーッてそれを見て、あ今度はコッチ。それでワーッて。僕には大差のないことのようにしか思えない。落ち着かないのはわかるけど、なんか違うような気がする。意外と知識人とされる人たちが精神的に弱いのかな。も…

地球の郊外

かつて自分の住む町を「宇宙の郊外」みたいだと形容したのはJ.G.バラード。蜘蛛の子を散らすように外国人が姿を消した日本は、さながら地球の郊外のようでもある。空は、どことなく広く感じられ、悲劇の余韻は、けれども不思議な明るさに包まれている。放射…

魚が出てきた日

マイケル・カコヤニスのTHE DAY THE FISH CAME OUT(邦題『魚が出てきた日』)が現実になりつつある。ミキス・テオドラキスの奇妙な音楽にのって、チープな未来ダンスを踊っているのは僕たち自身なのかもしれない。キャンディス・バーゲンの有無をいわせない…