底から眺める

Kと待ち合わせる。西陽がまぶしい。ごちゃごちゃとした場末の、さらにはずれにある暗がりの中に、コの字カウンターの立ち飲みのうなぎ屋がある。ビールで、串を何本か。ここにいると、世界の底にいるような気にさせられる。底。しかも深い。でも、もうそれ以上下がないという意識が、妙に意識を覚まさせる。自分を見失うのは、むしろ絶頂のことのほうが多い。アーティストYの顔が浮かぶ。薄暮の中、路地を抜けて肉屋の店先へ。ここで、揚げ物をつまみに、冷蔵庫から自分で発泡酒を出していっぱいやる。おやじたちがたむろしている。串カツがうまい。レモンサワーも一杯。しばらくグダグダして、斜め向かいの酒屋の脇の細長いカウンターへ移動。酎ハイとピーナッツ。なんか、もうどうでもよくなってくる。何を話したのかなK? ずいぶん二人とも機嫌がよくなる。そのまま勢いで立ち食い寿司屋へ。牡蠣の軍艦が絶品。でも、もっとうまかったネタがあった。けど、覚えていない。チョッとつまんで、路地の入り口に構える大山酒場へ移動。今飲み始めたという風情で、軽く呑む。電車で移動して、闇市から続く雑居ビルデパートの2階のバーへ移動。何呑んだのかな。いたずらメールを送信。ほどなくして、K'が合流。そのまま、K'だけ連れて近くの餃子屋へ。ここは、小鉢のラーメンがうまい。もう、満腹中枢もいかれてる。何を話したっけ。今度教えてK'! バーに戻ると、絶頂Y登場。ごめん、でももうボク限界みたい。ごめんね、さようなら。