showcaseに参加して 3

スタッフの姿勢も問題だったが、主催者の態度にも目に余るものがあった。運営団体AANの代表者もそのひとりだ。文化庁支援事業でもあるこのイヴェントは多くの人に支えられて実現できたものに違いない。そうしたサポータたちに、運営サイドが参加団体について説明するのはもちろんのことだが、その説明が決定的に不勉強すぎる。art & river bank は、単なる会議運営団体と乱暴に概説された。100組程度が参加するグループ展を想像してみればいい。僕がディレクターであれば、その100組について一定以上の理解を持つように勤めるだろう。それは最低限の努力だが、その最低限の努力を欠いている。おそらく、これに類する乱暴な説明で済まされた団体は少なくないだろう。ここには、運営サイドの不勉強さと、傲慢さ、そして倫理観の欠如がある。代表者はアート関係の中では知られた人物だが、自身の姿勢を見つめるべきだ。これらはいずれも致命的な問題だ。どこからともなく聞こえてきた、助成金を受けたためにアリバイ的に開催されたイヴェントという陰口さえ真実味を帯びてくる。もちろん、こうしたゴシップ的な意見はどのようなイヴェントにもつきものだが、それを払拭するための努力があったかというと、それは確実にそこになかった。